fc2ブログ

解散・清算ストーリー

2016年08月30日 08:49

顧問先企業(会社)の「解散・清算」という
本来なら、あまり喜ばしくない仕事をする
こともあります。


一般的に会計では「Going Concern」といって
企業は永遠に継続する「継続企業」の仮定を
前提としています。

当然「解散・清算」は“レア”なケース
ですね。


実務では、これまで商いを行ってきた会社を
「解散」して、それまでの関係を「清算」
する2段階の手続きを取ります。

曲がりなりにもプロとして実務をやっていて
思うんですが、会社というモノは設立する
ときは簡単ですが、清算するときは結構
大変ですね。


経営者は色んな意味でコストがかかると
想定しておくべきでしょうね。

ロクに物事を考えないで、安易に会社を
設立するのは愚か者のやることですよ。


休眠会社にして放っておくと自分にもしも
の事が起きた時は、法定相続人に迷惑が
かかる可能性もあります。



会社を“タタむ”といっても、必ずしも業務
不振や事業承継失敗(後継者不在、M&A
不成功)などの後ろ向きな理由で行うとは
限りません。


企業には、それぞれ事情や経営者の想いが
あります。当然、前向きな清算もあります。


例えば、心機一転「新会社」を立ち上げる
ケースやスリム化して「個人成り(法人企業
⇒個人企業)」するケースなどが、そう
でしょう。

ただ、こういったイレギュラーな取り扱いは
税法や会社法、会計原則といったルール上、
問題が発生しないよう十分気を付ける必要が
ありますね。



今回行った顧問先の解散・清算スキームは
構想に1年、手続きに半年かかりました。

もちろん、ストーリーが明確な上での話
です。

本当にお疲れ様でした。


一般的な「会社の解散・清算手続き」の書籍
にはあまり書かれていない(さらにレア)
税務上の実務手続きが2つ登場しました。
概要をご参考まで…

「1.欠損金の繰戻し還付」「2.みなし配当」
です(いずれも手続き時点の税法によって
います)

「1」は事業税の損金算入が支払時(翌期)
になる関係で欠損が生じたため、適用して
既納付法人税の一部に相当する還付金を
受領しています。受入れは「雑収入」で
益金不算入です。

「2」は株主が分配を受けた残余財産の
内、配当とみなされる金額(資本金等の
額を超える部分)の計算、源泉徴収・納付、
支払調書・合計表の提出等手続きが煩雑
です。


会社の解散等を考えている社長さんは
信頼できる専門家に相談しましょう。



こういった事務手続的なことはとても重要
なんですが、前述したように行動の基となる
“ストーリー”が明確であることが大前提
だと思っています。

「なるほど!そういうことですか!!」と
第三者を納得させることができる事情が
あるかということですね。


そもそもちゃんとしたストーリーがあるから
こそ行動を起こす訳でしょう。後から取って
付けたような言い訳がましいものは逆効果
になりかねません。

ストーリーがしっかりしていれば、誰も
文句が言いにくいでしょう。


経営上の様々な意思決定の裏付けとなる
ストーリーを自分の言葉で説明できるか
どうかは、その経営者の資質を判断する
ポイントの1つかもしれませんね。

投資家が投資をしたくなる会社経営者か
どうかとも言えます。


経営者さんは会社の解散・清算スキーム
といった一世一代の大きな問題に限らず、
色んな局面でストーリーを熱く語れるように
したいですね。


(上記記事は、2016年8月30日現在の
法令等によっています)


スポンサーサイト





最新記事