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Road「道」

2011年09月17日 13:03

いくつかの銀行とお付き合いがあります。

最近になって、各金融機関は「目の不自由
な人」に対する優しい取り組みが進んで
いるようですね。

点字の通帳やATMの音声案内、手数料の
配慮等々です。

関係団体からの要望に応えたんでしょう。


昔から、銀行なんかの金融機関は一般
企業以上に社会性や公共性が求められて
きました。

企業の社会的責任(CSR)が問われる訳
です。

ですから、当事者の人たちからすると
「ようやく」ということですね。

私も元銀行員として反省させられます。


仕事で移動中、電車内で盲導犬と出会う
機会が増えてきました。

ハーネス(胴輪)に「盲導犬 お仕事中」と
書かれています。とってもかわいいんです
が、同時に凛々しく頼もしく感じますね。


パートナーとの信頼関係も伝わってきます。

車内のマナーの悪い人間なんか足元にも
及ばないほど落ち着いた様子で、隣に
寄り添っています。


訓練を受けた犬は、「人の道」の訓練を
受けてない人間に勝るということですね。

心動かされます。

私は、少し距離を置いて見守っています。


最寄り駅でたまに見かける目の不自由な
男性がいます。

慣れた手つきで杖をカツカツ響かせて
歩くんで、印象に残っています。

ホームの黄色い線(点字ブロック)の
内側を思いのほか颯爽と歩いています。


男性はホーム内に均等に立っている柱の
ラインを「自分の歩く道」にしています。

前に出した杖が柱にぶつかることで
ホームのどの位置にいるか計っている
からです。


柱に勢いよく近づくたび、こちらがドキドキ
して、思わず「あぶない!」と声に出しても
動じることなく、上手くかわして行きます。

感心させられます。

それぞれ運命を背負って生きている人の
日常行動に関して過度なお世話は控えて
います。

私は、少し距離を置いて見守っています。


夏の暑い日でした。

オフィスから少し歩いて信号待ちして
いました。

商店街(アーケード)の繋ぎ目の
横断歩道です。


前方に目の不自由な女性がいました。

雰囲気からして近所の人でしょうか。

私も含めて他の通行人たちは、アーケードの
中の影に入って、信号が変わるのを待って
います。


女性は他の人に比べ歩くスピードが遅いんで
1人アーケードの少し前に出て立っています。

強い直射日光を浴びて汗だくです。


信号が青に変わって音楽が流れ始めました。

女性は歩き出しました。


他の人たちに追い越されながら、
しっかりとした足取りで歩道を渡ります。

私は、少し距離を置いて見守っています。


女性を追い越した私の目から突然、
涙がこぼれ落ちそうになりました。


いろんな想いがあふれ出しました。

いろんな感情が頭の中をフラッシュ
バックしていました。


みんな己の進むべき「道」を模索しながら
人生を歩いているんでしょう。


人生にレールはありませんが…

「信念」という道標はあります。


横断歩道を抜けて、私はふと立ち止まり
ました。

有名な「道」の詩を思い出しました。


この道を行けばどうなるものか

危ぶむなかれ
危ぶめば道はなし

踏み出せば
そのひと足が道となり
そのひと足が道となる

迷わず行けよ
行けばわかるさ


いつの間にか女性は私を追い越して
目の前を歩いていました。

淡々と自分のペースで歩いています。


私も、また歩き始めました。


ほんの少しうれしい気持ちに
なっていました。


日本一長い「天神橋商店街」は、まるで
「人生の道のり」のように遥か遠く前方に
続いています…


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